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消える短編小説がはいった、袋とじを開いて読む小説「生者と死者」泡坂妻夫

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「消える短編小説」入っています!

”生者と死者” 著;泡坂妻夫

数年前に、この本が平積みされていました。
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ミステリでは、様々なトリックが仕掛けられていますが、これは本自体が仕掛け。
なんと独創的な装丁

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違和感にお気づきでしょうか。上から見た図。
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袋とじを破らずによむと短編小説、破って読むと長編ミステリが読める

なぜ、袋とじにしてピリピリ破るようになっているかというと、これは短編と長編が読める本なのです。破らずに読むと短編小説。破って読むと長編小説となる。
一冊で2つの物語がよめる。但し、一度開いてしまうと短編は消失する。

逆説を多用する作風から「日本のチェスタトン」と呼ばれた。また、劇中で用いられているトリックのタネを書籍自体に施した『しあわせの書』や、袋綴じされているページを切り開くと内容が変化する『生者と死者』など、紙媒体でしか成立しない仕掛けを施した、遊び心と技巧が一体となった作品がある。 文章中に繰り返し符号「々」を使用しないことが知られている。

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まあ、なんと作る側になって考えたら気が狂いそうな構成。でもって、ウィキの説明が突っ込みどころ多いですね。他の作品も読みたくなってききました。
アイディアを思いついて実際に実行に移せてしまったのは、時代のなせる術でしょう。

この本の構造を見たときに、頭をよぎったのはある人の名前。江戸川乱歩。やっぱり時代を調べたらビンゴ。

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アプリで本の世界の拡張ができるかもしれないことは、前回に書きましたが、これは逆を行っています。パソコンないからね。この時代。

文字数とかどうやってカウントしていたんだろう。原稿用紙での管理だよなぁ。

この本の仕掛けですが、現代の人では思いつかない発想ですね。昔はですね、ペーパーナイフを使って、本を読むときにピリピリと破いて読んでいたのですよ。

15世紀頃にヨーロッパで活版印刷術が発明されてさまざまな印刷物が販売されるようになったが、新聞や書籍は裁断・表装されずに販売されており、購入者が自分で行う作業であった。その際にペーパーナイフは必需品であり(略)。

製本技術もあり、袋とじの状態で本は売られていました。

では、開けましょう……

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あー!もったいない!!

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本当に開けていいのか!?

本当のところを申しますと、もったいなくてよう開けられへん(笑)

昔の文体はやっぱり読みづらかったりはします

付け加えておくと、本を読み慣れていない人は色んな意味で難易度が高いかもしれません。もったいなくてあけられないのも難易度高いんだけど、それだけじゃない。

やっぱり昔の本で、文体を現代語におきかえている部分も、もちろんあるのでしょうが、この仕掛け自体を再現するにあたって、文字数をいじるとトリックが再現できなくなる。そういう意味でも、昔の文体のままでおいている部分が多いと予測できます。

本を読み慣れている人でも、けっこう読みづらいしその時代の常識や考え方とか、小説の書き方自体が実験的なので、読んでいる途中で「あれ?」というのはけっこうあった。それでも、一読の価値ありとは思いますよ!

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